株式会社 協同病理
サイエンス・ボランティア
最終更新日:2016.06.28


2016 ひらめき☆ときめきサイエンス(HT28218)

生命現象を形作る生体組織の巧みな構造
-兵庫県の食材から学ぶ組織・細胞の「超」ミクロの世界-

2016年9月11日(日)10:30(10:00受付)〜17:30
神戸大学大学院農学研究科(神戸市灘区六甲台町1-1)
対象:中学生 定員:20名(申込み順) 参加費:無料

 神戸大学大学院農学研究科では食材として身近にある動・植物の細胞・組織標本を自分で作り、大学の先生方の解説を聞きながら顕微鏡で観察するプログラムを今年も開催します。修了者には「未来博士号」が授与されます。 私達もこのプログラムに技術協力しています。(特に今年は兵庫県水産技術センターの協力を得て「水産資源」も加えました)

 今年の対象は中学生に限定しています。参加希望者は日本学術振興会のひらめき☆ときめきサイエンスHPの申込みページ(http://www.jsps.go.jp/hirameki/06_sanka.html)から申し込んで下さい(締切:2016年7月14日)。
キャリア教育 当社では、神戸市教育委員会のすすめるキャリア教育に積極的に参加しており、社員の中から大学・医療技術系専門学校の講師経験者をキャリア教育人材バンクに登録しています。また、「親・大人の働く姿を見せる運動」にも協力しています。
詳しくは神戸市教育委員会にお問い合わせください。
贈呈式 子ども達の勤労観、職業観を育む活動をすすめる神戸市に対して当社も積極的に協力しており、2007年1月27日に神戸市教育委員会より感謝状を頂きました。
養成講習会 当社では、兵庫県臨床細胞学会・兵庫県細胞検査士会共催の細胞検査士養成講習会に無償で実習機材・会場を提供しています。
講習会の詳細については臨床細胞学会兵庫県支部にお問い合わせください。
♪わくわくプロジェクトチーム♪

当社では、中学〜高校生の皆さんにさまざまな顕微鏡などを用いて身近な物を観察することで形態と機能の関係についての「発見と納得」を見つけてもらう活動をしています。また、小学生向けのプログラムもあります。詳しくは当社総務課までお問い合わせください。

以下にその一例をピックアップしてご紹介いたします。
コピー用紙
コピー用紙の表面
キッチンペーパー
キッチンペーパーの表面
機能(はたらき)と構造(かたち)の関係 紙シリーズより
 〜コピー用紙とキッチンペーパーを比べてみると〜

 一般的な「紙」は、ほぐして水中に分散させた植物の繊維をたがいに絡ませながら網などの上に薄く平らに乗せてから自然に乾燥(脱水)させて作られます。
 工場では2本のローラーの間を通して圧迫することで薄く、平らに伸ばしながら水分を取ります。ローラー間の圧力を強くすると繊維は強く圧迫されて薄く平らに引き延ばされるとともに、間のスキマも狭くなります。そのため紙は薄く硬く、ツルツルの表面になり水を吸いにくくなります。これをカレンダー処理と言います。

 コピー用紙はカレンダー処理を弱くして少し厚みを出すとともに、表面があまりツルツルではなく少しザラザラしていますので、紙を重ねても紙どうしがあまりくっつかず、プリンターなどに1枚ずつ通しやすいようになっています。

 ローラーの表面をデコボコにすると紙の表面もデコボコになります。これをエンボス加工と言います。キッチンペーパーではこのエンボス加工によって、表面をデコボコにして汚れが拭き取りやすくなっています。また繊維の間のスキマもあまりつぶされていないので油や水を吸いやすくなっています。
タコの吸盤
蛸(タコ:Octpus) の吸盤断面を見てみましょう

タコの吸盤は筋肉で作られています。(だから食べるとコリコリした食感なんですね) 筋肉を形成する筋線維は吸盤内部の空洞に対してほぼ放射状に並んでおり、特に吸盤の底の部分で厚くなっています。 吸い付いた後、この筋肉が縮むことで強い吸引力を生みます。
@密着構造:タコの表面は、私達の「粘膜」と同じように細長い円柱形をした細胞によっておおわれています。そのため、私達の皮膚に比べて柔軟ですが乾燥に弱く、傷つきやすいのです。この細胞の表面には細かいヒダがあり平らなものでなくてもしっかり吸着できます。
A吸引構造:吸盤の一部では筋肉の走行方向が他と違い輪のように吸盤を包んでいます。この筋肉が縮むことで吸盤の入口が狭くなり吸引力はより強くなります。
B独立制御:この部分は吸盤神経節です。この神経によってひとつひとつの吸盤が独立して刺激に反応します。だから足(本当は腕と呼びます)を胴体から切り離しても生きている間は吸い付きます。これも少ないエネルギーで強い吸引力を生むための仕組みなのです。
刷子縁
近位尿細管上皮  と  腸粘膜上皮の微絨毛
細胞の表面 〜刷子縁という構造〜

細胞の表面の構造は細胞ごとに異なっています。今回ご説明するのは『微絨毛」(びじゅうもう)と言って細胞の縁がじゅうたんの毛のように並んで伸びているものです。こういう細胞の縁の構造は「刷子縁」(さっしえん)とも呼ばれ、細胞の表面積(液体などとの接触面)を広くする効果があります。 微絨毛をもつ代表的な細胞は腸粘膜の細胞(右側)や腎臓の近位尿細管の細胞(左側)で、どちらも物質の吸収や再吸収を行っている細胞ですが、比べてみると腸の細胞ではハブラシの毛のように綺麗に揃っているのに、腎臓の細胞ではシカのツノのように根本で枝分かれしているのがわかります。似た細胞でも種類ごとに個性があるのです。
プラナリア
プラナリアという生物を知っていますか

扁形動物門−渦虫網−ウズムシ(三岐腸)目に属する生物です。再生能力が強いため理科の実験でよく生きたまま体を切り刻まれてしまう生物です。
A:咽頭からの空洞が腸に通じており、腸組織はかなり広い範囲を占めています(いわゆる肛門はありません) B:体表は繊毛上皮細胞で覆われています。 C:横紋のない筋線維がみられます。(Aは内胚葉性、Bは外胚葉性、Cは中胚葉性です。)D:頭部には光を感知する眼点や神経節があります。E:側腹には神経索が走っています。他に焔細胞と呼ばれる原始的な泌尿器も持っています。